ネットと家電のキャズムを超えろ!会議に参加しました。
先週、ネットと家電のキャズムを超えろ!会議Vol.2におじゃましてきました。
北米向けVIERAのYoutubeなどUGC閲覧機能を企画された方とニコニコ動画の広告担当の方から始まる、UGC(user-generated content)が家電で拡がるかを考える会議。
大変楽しゅうございました。まずは企画、運営されたwa-renさんに感謝!
ネットをヘビーに利用するユーザ向けのサービスと、そうでない一般ユーザー向けの家電とでは当然UGCへの見方も立ち位置も異なり、その対比が面白かったです。
PCでみるUGCとテレビ(受信機)で見るテレビ(放送)。それぞれ見るスタイルが異なる※のでそういった違いへの配慮について話題が拡がりました。
※リーンバック/フォワード、パッシブ/アクティブメディアといったお話。
後半はニコニコ動画をVIERAにどう載せていくかという話で盛り上がりましたが、その場合ニコニコ側のビジネスモデルをどうするか、入力に向いていないTVでコミュニティ的な楽しさをどう生かしていくかなどまだまだ課題は多そうです。
以下詳細。
VIERACASTのお話
- Panasonicで海外仕様初のネット対応テレビ。
- テレビのネット対応はまだ様子見の段階。一般的な家電ユーザがTVでUGCを選んで見るかはまだわからない。
- GUIのデザインは現地のデザイン会社が担当。
UIについて
- メニュー上でyoutube閲覧モード(VIERA CAST)へ切り替えを行う。
- 常に映像と音が流れるテレビから、コンテンツが流れるまで静かなこのモードへの切り替えは急に行うと違和感があるため、切り替え時もテレビの音が流れるように考慮した。
- youtubeはお気に入りからも閲覧できる。複数を選んで、まとめて見ることも可能。
→TVから積極的に検索してコンテンツを選択するスタイルは考えにくいのでしょう。自分だとPCで選んでマーク付けした動画をTVで見る形かも。(PCが主でTVは従という感じ。)
一般ユーザでの利用を考えるとTVで完結する必要があり難しいところ。入力前提の携帯電話と比べてもハードルが高めかもしれません。
- youtubeログインなどでのキー入力方法は現状、リモコンでスクリーン上の文字を選ぶというあの形。リアルなキーボードを付属して欲しいという要望はよくあがるらしい。
アーキテクチャ
- VIERA CASTはブラウザを使わないネットワークアプリケーション(AJAX)として独自実装。出荷後のアップデートが可能なため、メンテナンスしやすい。リッチなUIのための3次元ライブラリも独自。
→
ブラウザのレイヤーまで独自実装というのは家電という作りこみのプロダクトならではだなあと思います。ネットの世界で普通に考えるとnetfrontなど
を利用した方がメリットが大きいように感じますが、そこは違う論理が働くのでしょう。より一貫性のあるUIや自社完結できるサポートの必要性、独自のデバ
イスやハードレベルの差別化などなど。
- エンコード、フィードのフォーマットはAppleTVと共通。
ニコニコ動画のお話
- ニコ動とは、非同期コミュニケーション。みんなで一緒に動画を見ている一体感が得られる。
- 不完全なものを流し、ユーザーが手を加えインタラクティブにコンテンツが作り上げられていく。
各統計
- 現在も快進撃中。無料会員610万人。有料会員20万人弱。モバイル130万人。右肩上がりに推移。1万人/日増加中。
- 開始直後のyoutube拒否事件で話題になったことで会員急増。
- 男女比7対3。年代は20代が半数。
- PV約6500万。コメント300万。(/日か月かは聞き逃しました)
- 平均利用時間はyoutubeの3倍。スティッキネスが高いと。
収益源
- 収入は有料会員費、広告収入(32百万)、ニコニコ市場(amazonアフィリエイト 売り上げ2.8億)。でもまだ赤字。
- ニコニコ市場では、購入があると電光掲示板でティッカー表示したり、どの動画でどの商品が売れたかを表示することで誘導を図っている。
- 動画と商品の関連付けはユーザが行っている。そのユーザへの還元はないが、ネタ的な面白さとネタ的な購入がウケている。
多面的展開
- ニコ割(時報的広告)。ユーザにうざがられている。(と嬉しそうに語られていました。)うざいので、これ自体がネタになる、動画としてアップされるそう。
- ニコニコ映画祭。月一のユーザオリジナル動画の品評会。ゲスト審査員。
- ねこ鍋。ブログを通じて拡がり、DVD、写真集化。
- レッツゴー!陰陽師。ヒットコンテンツで、CD化、着メロ、着うた化でも人気。
- エアーマンが倒せない。ユーザが「歌ってみた」→他のユーザが連鎖反応→CD化、ニコニコ市場で販売
- ランティス組曲。「歌ってみた」からユーザが集まって組曲化。
- タイアップ。公式動画コーナーやお祭り(コンテスト)展開。
- まんがの達人(雑誌)では、バナーで告知した漫画のリクエストの受付を素人画伯が受けつけ、ニコ動にアップ。それをネタに楽しむ形。
権利保護の強化
- 監視・削除体制の強化。
- 検視侵害対応プログラムの強化。
- 啓蒙活動の強化。
- JASRACとの管理楽曲の利用許諾における契約締結
- コメントフィルター、NG設定
広告
- 普通のバナー広告より、ニコ動テイストのバナーのクリック率が高い(例では4倍に。最高は業種平均の8-9倍。)
- クリック率を狙ってというより、バナー掲載時、クライアントのデザイナーがニコ動ファンでノリノリで作り上げることが多いそう。(自主的なプロジェクトが立ち上がるのだとか)
さすがニコ動。勢いがあります。不完全なものからユーザが参加しコンテンツを作り上げていく、視聴者兼作り手が「楽しさ」を原動力に労力をいとわずクォリティがあげていく、というのはまさにオープンソースモデルですね。(youtubeはvector、窓の杜型か。)
コメント自体も見る人を楽しませるためにつけられていること、他のコメントとの間合いを見つつつけられていることなど、ブログと比べてもよりソーシャルで、利用者のベクトルが一致しているサービスだと言えます。
さ
てこの盛り上がりをどうテレビに持っていくかですが、ワンボタンメッセージ(拍手とか)をつけてはどうかという意見が出ていました。そもそもUCGの拡が
りはツールの向上も大きな一因ですので、さらに向上しワンボタンでもさまざまな表現ができるようになっていくことを考えれば、これは自然な流れのように思
えます。
あとテレビ放送自体にコメント付けをしてはとの意見も。おぉぉそれは面白い。






