[本]「アップルとグーグル」にみる両社の根本的な違い

2008 7月 6
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by yuzuru

アップルとグーグル社を比較しながら、その優れている点を紹介する本。個人的には近い内容の本を何冊か読んだので少し食傷気味だったのですが、読んでみるとまた新たな発見があり、面白かったです。タイトルに忠実に、最初から最後まで両社について語られた本でした。

余談ですが、この本の著者は小川浩さんと林信行さんのお二人なのですが、どなたがどの部分を執筆されたのかということは特に書かれていません。読んでいて混ぜ合わせ的な不自然な部分はなく、著者が一人と言われても信じてしまいそうですが、内容的にビジネスの視点から飛躍した推測、比喩などが所々に見られて、「あ、ここは別の人だ」と予想するのが楽しかったです。佐々木俊尚さんと梅田望夫さんの二人でgoogleについて執筆されたらこんな感じかなあとか思いつつ。

アップルとグーグルの違い

さてアップルとgoogle、端的に言えばメーカーとネットサービス会社なので、異なる点が色々あるのは当たり前。ですがそれ以上に両社には根本的な違いがあるようです。

象徴的に書かれていたのは、スティーブジョブスが来日した際に立ち寄るのは骨董通りや窯元、京都などなのに対し、ラリーページやセルゲイブリンらは秋葉原に寄るのが好きということ。これが両社の美意識の違いを現しています。

スティーブジョブスは、美術品やデザイン的に優れたものを美とするのに対し、googleは数学的(理系的)な美しさを追い求めているように思います。

例えばネットサービス作りにおいて、googleは0.01秒でも早く応答を返せるように作るのに対し、アップルではある程度の速度が出ればそれ以上は求めず、ユーザフレンドリーで美しいUIであれば、速度が遅くなるグラフィカルな要素もどんどん利用することでしょう。(と書かれていました)

また、数学的な美しさとは、より正方形に近いとか、混じりけがないなどの客観的でぶれにくい指標であるため、メンバーと共有しやすいのに対し、デザイン的な美しさとは主観的でぶれやすく、そのためアップル=スティーブジョブスのような指導者の強い会社でなければ実現できないものではないかと思います。

道路と車

本中、上手い例えだなあと思ったのは、グーグルが道路を作る会社ならアップルは高級車を作る会社だということ。

道路に必要なのは徹底した性能と安全性。道路をデザイン志向で作ることはありませんし、艶のあるCMを打つことも考えにくいです。(コモディティ化という事でなく)
それに対し高級車は性能と同じくらいデザインや趣味的な機能、持つ喜びなどをアピールしていく必要があります。両社の戦略の違いの根本はこんな所からではないかと思います。

ところで、道路と車は切っても切れない関係にあります。同じくgoogleの技術志向とアップルのデザイン、UI志向は相性がよく、補完関係にもあると言えそうです。

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